スクートラジオvol.19 文科省の実態調査

今回は文部科学省の「不登校に関する調査研究協力者会議」で公表されていた、実態調査について。

 

まずは「最初に行きづらいと感じたきっかけ」から。

 

小学生は「先生のこと」が割合としては最も大きい。

また「いやがらせやいじめ」も大きい。

 

中学生は、「身体の不調」が割合として最も大きい。

次に「勉強がわからない」「先生のこと」「友達のこと(いやがらせいじめ以外)」と続く。

 

ここから、学校で不登校を予防するための対策の方向性が見えてくる。

 

小学生

・先生の対応の改善、高圧的で威圧的な対応を少なくしていく(少なくしても学校が回る先生たち自身へのケアを含めた環境改善)

・いじめ・いやがらせなどの対応(トラブル時の関係改善の具体的なトレーニングなど)

 

中学生

・小学校の対策に加えて、勉強に遅れていく子どもたちをよりケアすること。例えば、千代田区の麹町中で行われていたように、定期テストではなく、各教科でもっとスモールステップで単元テストを行って、遅れていく子供たちを早期発見してケアしていくなど。

 

 

「最初のきかっけとは別の学校に行きづらくなる理由」

 

不登校は「休み始めた理由」と「休み続ける理由」が異なるが、こちらの項目は「休み続ける理由」の方。子どもがしばらく休んだ後に学校に復帰しづらい理由。

 

小学生・中学生ともに「勉強がわからない」が割合としてもっとも大きい。中学生だと「友達のこと(いやがらせ・いじめ以外)」も大きい。

 

ここから、子どもたちに学校や教室に復帰してもらうために何をしなくてはいけないかが、いくつか見えてくる。

 

まずは、別室などでの個別での勉強サポート体制を整えること。またクラスや学年全体(先生含む)で、学校に来づらい子が学校・教室へ来た際の関わり方(来たり来なかったりしていても、普段通りに接するなど)

 

調査は以下のURLから見ることができます。

 

不登校に関する調査研究協力者会議(第1回)配付資料

ラジオ内で言及したデータはこちらのURLからダウンロードできます(PDF)