私たちは活動を始めた初期から多数の「親の会・勉強会」を開催してきました。そこは不登校の子どもの気持ちや家庭での正しい支援を保護者もスタッフも一緒に学んでいく場なのですが、その中でこれまで何度も「もっと早くこの情報を知りたかった」という声を保護者の方からいただきました。「私の言動が、子どもを追い詰めていたんですね・・・」落ち込んだ表情でそんな風に語られるのです。ほんの少しでもいいから、子どもが不登校になる前にあらかじめ「もしなったら、まずはこうしてみてくださいね」という情報が行き届いていれば、そうした保護者の不安を軽くすることができるのではないか。子どもが学校に行かない、という事実は変えられなくても、それをどう理解したらよいのか、その見通しは与えられるのではないか。そうした思いをずっと持ち続けていました。
そこで私たちは、2022年3月に不登校保護者向けの冊子『子どもの登校で悩んだら開くリーフレット』を作成いたしました。小さな冊子ですので、様々にある子どもたちの不登校の様態すべてには対応できていませんが、子どもが登校しぶりや、学校に行かなくなったときに、まず手始めに開いて、今後の見通しを持ってもらい、自分たちに使える基本的な社会資源にはどんなものがあるかを知ってもらい、そして、より多様な情報と深い理解へと進んでいくためのステップにしてもらうことを念頭に作成しています。
スクートがある長崎県大村市の公立小中学校に子どもが通う全家庭に配布することを目標にしてるので、支援先などは大村市の保護者向けに最適化されていますが、それ以外の部分については、他の地域にお住いの保護者の方にも参考にしていただける箇所があると思い、ここに全内容を公開いたします。
